大判例

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横浜地方裁判所 昭和46年(ワ)1426号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕<前略>六、原告が、原告に対する請負工事代金支払義務者を代表者代表取締役たる鈴木敏夫個人であると誤認して、これに対して工事請負代金請求の督促手続および訴提起をしたことによつて蒙つた損害の賠償請求の当否について考えるに、前記のように原告に対する請負代金支払義務者は結局被告である有限会社鈴木興業であつたものであるが、原告はこの支払の請求手続をするに当つて、支払義務者が法人であるか否か、いかなる法人であるかを確定する必要があるところ、この確定は地方法務局になされている登記および相手方に対する問合せなどの調査によつて容易に可能なものであり、現に原告も、株式会社鈴木興業なるものが存在しないことを登記照会によつて確めながら、それ以上の調査をすることなく、右代表者個人を債務者であると安易に考えて請求手続をしたものである。被告が株式会社を僣称することは違法であるが、原告は支払義務者が株式会社でないことを知りながら、それ以上の調査確認をすることなく、鈴木敏夫個人を支払義務者であると安易に誤認したものであるから、被告が株式会社を僣称したことと、原告の誤認のために請求手続費用を支出したことによつて蒙つた損害とは相当の因果関係があるものとは認められず、原告のこの請求は主張自体失当なものとして棄却を免れない。<後略> (田中昌弘)

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